Feb
25th
Sat
25th
アメ車のドアが開いて中から結構お年をめしたお婆さんが車の外へ出てきた。その時アメ車の大きな重たいドアが、ポルシェにガンっ!って当たったけど、お婆さんは耳が遠くて気づかなかったのかゆっくり歩いてターミナルの建物の方へ行ってしまった。たぶんまだフェリーが来る時間まで30分以上あるからトイレに行ったか、何かコーヒーでも買いに行ったのかもしれない。
お婆さんが行った後、ポルシェから初老の紳士がコーヒーマグ片手に降りてきた。クリント・イーストウッドみたいな感じの人。凄くポルシェがしっくりくる。その人はドアが当たったボディの辺りを確認しながら苦笑いしていた。
その光景を車内から見ていたわたし達。
「お婆さん戻ってきたらあのおじさんどうすると思う?」
「そりゃここアメリカだし保険がどうのとか、弁護士がどうのとか、訴えるぞとかなるんじゃない?」
「普通はめっちゃ怒るよね。」
「姫路や大阪やったらかなりヤバいよ。ポルシェやし。」
「まず第一声に注目やな。」
みたいな事を話しながら、お婆さんが戻ってくるのを待ってた。
しばらくして、お婆さんが戻ってくるのが見え、わたし達も車の外へ出て注目していたら、まったく予想外の展開になった。
おじさんは少し離れたところまで行って「Hi how you doing ?」って優しく話しかけてお婆さんに寄り添って車までエスコートを始めた。そして、でっかいアメ車のドアを開けてあげて、ポルシェに当たらないようにドアと車の間に立ち、お婆さんを車に乗せてあげながら、「Have a nice trip !」ってニコっと笑顔でドアを優しく閉めた。